ノンデュアリティの話の中では、
よく「今にあることが大切」と言われます。
「今にあるって、どういうことなんだろう?」
そう思う方も多いと思います。
中には、
「自分はいつも今にいますよ」
と感じている人もいるかもしれません。
でも、少し立ち止まって
自分の思考をよく観察してみるとどうでしょうか。
気づくと私たちは、
過去の出来事を思い返していたり、
未来をどうしようかと考えていたりします。
今この瞬間に意識が向いている時間は、
実はそれほど多くありません。
そもそも、
「今、思考している」ということ自体に
気づいていないことも、よくあります。
思考を、自分の思い通りにコントロールするのは難しいものです。
「考えないようにしよう」と思っても、
そう思っていること自体が、すでに思考です。
思考を排除しようとすればするほど、
かえって思考は続いていきます。
そもそも思考は、
自分が生み出しているものではありません。
勝手に現れて、
勝手に消えていくものです。
だから、
コントロールできないと思ったほうが、
ずっと楽になります。
感情も同じです。
感情は、思考に反応するかたちで
自然と湧き上がってきます。
思考も感情も、
目の前の出来事に瞬時に反応して起こるもの。
「どうにかしよう」としても、
それを完全に操ることはできません。
では、
どうしたら「今に在る」ことができるのでしょうか。
ひとつ、
とてもシンプルな見方があります。
それは、
今、目の前に見えている世界がすべてで、
それ以外は存在していない
と理解することです。
今、あなたの目の前には
何が見えているでしょうか。
お部屋でしょうか。
机やパソコン、スマホでしょうか。
もしかしたら、パートナーが目の前にいるかもしれません。
今、実際に目に入っているもの。
それが、あなたの世界のすべてです。
では、
嫌な上司は目の前にいますか?
苦手な同僚は見えていますか?
銀行口座の残高は、今ここにありますか?
通帳を開いて目の前に置けば、
残高の数字が目に入るかもしれません。
でもそれは、
ただの数字です。
もっと言えば、
意味を持たない線の集まりのようなものです。
「経済状況が厳しい」というストーリーとは、
何の関係もありません。
今、目の前に存在していないものは、
あなたの世界には存在していません。
そのことが、
少しずつ腑に落ちてくると、
存在していない
過去や未来についての思考は、
自然と湧き上がりにくくなっていきます。
そして、
「今に在る」時間が、
少しずつ長くなっていきます。
無理に集中しようとしなくてもいい。
何かを変えようとしなくてもいい。
ただ、
今ここで見えている世界を、
そのまま見ている。
それだけで、
すでに「今」に在ります。


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